先日、近年最大の衝撃ということでキッドスキンレザーの靴を紹介しました。
これを紹介したからには、もう一つ、昨年からのお気に入りも紹介しておかなければなりません。ナチュラルクロムエクセルです。
これまでにも、インディブーツやNSTサドルを紹介してきました。
これらの靴、とても気に入っていたのですが、ともに手放してしまいました。
理由はただ1つ、サイズの問題です。インディはトゥルーバランスラスト、サドルNSTはバリーラストで、サイズはともに7Dでした。クロムエクセルという革のせいか、コードバンの7Dよりも大きく感じてしまいました。厚めのソックスを履けばどうにかなるレベルではあったのですが、気に入っていただけに、今後長く付き合っていくのならちゃんとサイズを合わせたいと思い、手放す決意をしたのでした。
ストレートチップブーツのマイサイズ在庫あり!
まずは、先に、今回紹介するストレートチップブーツの概要を挙げておきます。
- D9813H (AOC-112)
- ストレートチップブーツ(straight tip boot)
- ナチュラルクロムエクセル(natural chromexcel)
- ミリタリーラスト(379x (military last)
- ウォーターロックソール(waterloc sole)
- 2019年製(produced in 2019)
- 販売店:Alden of Carmel
このブーツは、わが国オールデン界の有名人マシューさんがデザインして、かの名店Alden of Carmelで作られたものです。
このブーツが企画されていたとき、ミリタリーラストであることとストレートチップブーツであることにとても惹かれたのですが、ちょうどナチュラルCXLインディを注文した時期と重なってしまい、用途が同じブーツが2足あってもなぁと思い、プレオーダーはしませんでした。
その後、このインディをサイズ問題から手放そうかと思い始めていたとき、ちょうどストレートチップブーツが完成してお店に入荷しました。ダメ元でマイサイズの在庫を聞いてみたところ、幸運なことにあるとのこと。
それを聞いて、インディを手放すとともに、このブーツを買うことを決めたのでした。
無骨さと優しさが同居するブーツ
一般にブーツと言えば、無骨さが前面に出てくることが多いかと思います。またクロムエクセルだとそういう感じのスタイルのほうが合います。例えば、クロムエクセルのインディはその代表的なモデルと言えるでしょう。
でも、今回のはちょっと違います。ナチュラルクロムエクセルのストレートチップブーツという意味で無骨さはあるものの、ミリタリーラストであることから、つま先の丸っこさが何とも言えない愛くるしさ、可愛らしさを醸し出しています。そのため、ブーツ全体のイメージとして優しさを感じさせます。
無骨さと優しさとの同居、これこそがこのブーツの最大の魅力です。
どうでしょうか。僕の言いたいことは、これらの写真から伝わりますでしょうか。
ちなみに、靴紐をオリジナルのものから、革紐に変えています。このブーツにはこちらのほうが合っていると思います。この革紐、この靴をデザインされたマシューさんからいただきました。マシューさん、ありがとうございました。
その日の気分で、オリジナルの紐と入れ替えながら雰囲気の変化を楽しみたいと思っています。
プレメンテ
ナチュラルクロムエクセルのプレメンテについては、以前に、靴磨き職人の伊藤さん(インスタID:@itokutsumigakiten)に伺っていましたので、その方法でやります。
- サフィールノワール スペシャルナッパデリケートクリームを塗り、豚毛ブラシでブラッシングします。
- Brift hのThe Cream(ナチュラル)を塗り、豚毛ブラシでブラッシングします。
- サフィールノワール クレム1925(ライトブラウン)を薄く塗り、半日ほど置いた上で、豚毛ブラシでブラッシングします。
- ネル布を使って乾拭きします。
以上でプレメンテ完了です。
このブーツ、ソールはウォーターロックです。ウォーターロックは水に強いとよく言われますが、僕は自身の経験からそれを信じません。よく言っても、普通のレザーソールと同じ程度の強度だと思います。つま先も普通に削れます。
というわけで、RESH三軒茶屋店でビンテージスチールを装着してもらいました。
最後にサフィールノワールソールガードを塗ってお終いです。
気になる点
このブーツ、すでに先月、履きおろしています。今日までで、もう10回ほど履きました。
だいぶ馴染んできて、履き心地も良くなってきています。
ただここまで履いてきて、気になる点が出てきました。
おわかりになりますでしょうか。両足ともに、甲の部分の外側に黒っぽい線が入っています。
この線、場所からして、歩く時に靴が曲がって、羽根の一番下の部分が当たってるんですね。
別にいいんですけど、少し気になったので、The Cleanerでこすってみました。でも線は消えませんでした。あまりこするとかえって濃くなりそうだったのでやめました。
これってナチュラルクロムエクセルだとどれでもなるんでしょうか。インディブーツのときにはならなかったと思うのですが。
ま、全然問題はないのですが。
まとめ
今回は、ナチュラルクロムエクセルのストレートチップブーツを紹介しました。
最近、なんでもない普段着のときには常にこのブーツです。近所で散歩したり、買い物したり、食事に行ったり、といった、服装をあまり気にしなくていいシチュエーションにはとても便利です。
これからのエイジングも楽しみです。今度こそクロムエクセルのエイジングの過程を皆さまにもお見せできると思います。
ナチュラルクロムエクセルのオールデンって、インスタに写真をポストしてもあまり「いいね」がもらえないことからもわかるように、一般的な人気は高くないのですが、個人的にはとても面白い革だと思ってます。その魅力をこれからお伝えできれば。